腰痛をお持ちでご来院になる方の中でジムやフィットネスクラブで体を鍛えている方からよく頂くご質問です。
「腰が痛むのは筋肉が足りないからですか?」、「6パックが出るほど腹筋を鍛えれば腰痛にはなりませんよね?」
正解は×です。
もちろん運動やトレーニングは良い事ですがいわゆる6パックを作る腹直筋は残念ながら腰痛予防や対処法としての関連はほとんどありません。
なぜならば腰痛に対処したり予防する為には狙う筋肉が違うからです。
身体の前面(腹筋側)で腰痛を予防するために一番大事なことは【腹圧】をあげることになります。
腰痛の原因になるのは主に骨盤にある仙腸関節や背骨の腰の部分にあたる腰椎になるのですがここで1つ骨盤の形を見てみましょう。
骨盤は上から見たら輪のようになり後ろから見ると三角形のようになり比較的安定した形に見えますが前側では恥骨という細い部分のみになり左右をつなぐのは恥骨結合という軟骨になります。
ここではその詳しい説明は避けますが可動性を高めたり妊娠~出産などに対応したり為に大切な構造になっています。
その結果として後面や側面では骨がしっかりカバーしていますが前面は筋肉だけで支えています。胸椎、肋骨、胸骨と全ての方向に骨がある胸郭と比べるとわかりやすいですね。
この骨盤の前側、お腹の部分にあるのが腹筋になりますが、実は4つの種類があります。
それぞれの働きを見ると下の様になります。
・腹直筋:6パックを作る一般的にイメージする腹筋、主にお腹を丸める時や腰を反らすときに体幹を安定させるために使います。
・内腹斜筋:お腹の側面にあり腰のくびれを作る筋肉の1つで、片方を使うと身体を同側にひねる動き、両方を使うと腰を丸める動きをします。
・外腹斜筋:内腹斜筋と合わせて片方で身体を反対側に捻り両方でお腹を丸める動きになります。腹筋運動の最後に上半身を捻っているのはこの筋肉のトレーニングです。
・腹横筋:腰全体をコルセットの様に覆っているインナーマッスルでお腹を引っ込めることで腹圧を高め体を安定させる作用があります。
もうお分かりですね?
どの筋肉も大事なのですが腰痛を予防する、腰痛解消のために腹筋のトレーニングをする、といった目的の場合は先ずは腹横筋に目をつける必要があるのです。
それでは腹横筋を効果的に鍛えるトレーニング方法をご紹介します。
代表的な腹横筋のトレーニングで慣れればどこでも行うことが出来るのでオススメです。
・息を吐きながら全力お腹を引っ込めます。
・息を吐き切ったらお腹をしっかり引っ込めたままキープしましょう。
(呼吸は止めなくてOK、最初は短い時間から初めて目標な30秒です)
*立っても仰向けでもできますが立っている時は姿勢を良くすることがポイントです。
・仰向けで両膝を曲げます。
・手の指が膝のお皿にタッチするところまでゆっくりとお腹を意識して体を起こします。
・余裕があればそこでキープしたあとゆっくり体を戻します。
(両膝を曲げて両手を肩やお腹においておへそを見るように動いても良いです)
強い腹筋運動では腹直筋や大腰筋といった他の筋肉に負荷がかかり腹横筋が鍛えられにくいので腰痛予防が目的の時はゆっくり軽~くを意識しましょう。
*どちらの体操も普段の健康維持や腰痛予防には効果的ですが腰に痛みを感じる時は無理をしないようにしましょう。
お電話ありがとうございます、
松戸わくわく回復整体院でございます。